土地価格の一つに「路線価」という指標があり、不動産を査定する際に参考にされたり、相続税・贈与税の算定に使用されたりします。
親から実家を相続するケースも多いと思いますので、この記事では「路線価の調べ方、見方、計算方法」をお伝えします。
路線価とは
路線価とは、道路に面している標準的な宅地1平方メートルあたりの土地の評価額のことです。
- 相続税路線価
- 倍率価格
- 相続税評価額
など色々な呼び名がありますが、一般的には「路線価」と呼ばれ、相続税や贈与税の算定に使用されます。
そして路線価は2種類あります。
- 相続税や贈与税の算出に用いられる「相続税路線価」
- 固定資産税、都市計画税、不動産取得税、登録免許税の算出に用いられる「固定資産税路線価」
単に「路線価」という場合は、国税庁が毎年8月頃に発表している「相続税路線価」を指すのが一般的です。
路線価の調べ方
1)国税庁の「路線価図・評価倍率表」へ
まずは国税庁の「路線価図・評価倍率表」へアクセスします。
「最新年分」であることを確認して、調べたい「都道府県」を選択します。
2)「路線価図」を選択
一番上にある「路線価図」をクリックします。
3)市区町村を選択
選んだ都道府県の市区町村が一覧で表示されますので、該当地域をクリックして地域を絞り込んでいくと、路線価図が表れます。
路線価の見方
図中の路線に書かれている数値が路線価(1㎡あたり)で、表示されている単位は「千円単位」です。
たとえば図のように道路の路線価に「120B」とあった場合、「1平方メートルあたり120,000円」という意味です。
路線価を用いた土地価格(相続税評価額)の計算方法
【例】上記の方法で路線価図を調べた結果、道路の路線価に2,000Bとあった場合
数字部分の2,000が1平方メートルあたりの土地の価格で、千円単位となっています。
そのため1平方メートルあたり2,000,000円という意味になります。
坪単価が知りたい場合は1坪=約3.3㎡なので、2,000,000円×3.3=6,600,000円となります。
なお数字の後ろにBやDのようにアルファベットがついているかと思いますが、これは借地権割合を示しているので、路線価の計算の際には特に気にされる必要はありません。
実際には奥行価格補正率表を使いながらもう少し細かな計算がなされますが、相場勘を養うという意味で、この記事では路線価の基本的な計算方法についてご紹介しました。