不動産売却のステップとして必ずあるのが「内見」または「内覧」とよばれる家のお披露目会だな。
興味をもってくれた買い手に実際に家の中を見学してもらい、住み心地や使い勝手をアピールできる絶好のチャンスよね。
この記事では売買契約まで話を進められるよう、内見・内覧される際の売主側の準備ポイントをお伝えします。
家も見た目が9割!きちんと掃除をしておこう
「人は見た目が9割」という言葉がありますが、これは家も同じ。
内見・内覧では第一印象がとても大切です。
価格交渉の前に、そもそも「汚い」家は購買意欲をなくしてしまいます。
まずは買主に好感をもってもらうためにも掃除はきちんとしておきたいです。
予算に余裕があるのなら業者にハウスクリーニングをお願いするというのもいいですが、自力の掃除でも十分効果があります。
- 窓拭きをする
- フローリングにワックスを掛け直す
- 壁の拭き掃除をする
- トイレ・キッチン・風呂場などの水回りは念入りに掃除する
- 不要な物は片づける
- 網戸や障子に破れはないか確認する
- 空気の入れ替えをする
こんな風に少し手間をかけるだけで、内見・内覧では好印象を持ってもらいやすいです。
また住み替えを希望している場合、内見の際に少しずつ不用品を片づけていくことで、部屋を広く見せれるだけでなく、いざ引越しをする際にも作業がラクになります。
「長年空き家だったので、掃除をしたところで綺麗にできない」という場合には、いっそ売り出し価格を低く設定することで、結果的には手間や時間をかけずに売却できることもあります。
内見・内覧時の掃除ポイント
玄関
まずは家の顔ともいえる玄関。
入った時の第一印象はとても大切ですので、スッキリ片付けておきます。
あと家に一歩入った瞬間の匂いも印象に大きな影響を与えるので、空気の入れ替えは直前までしておくと安心です。
リビング
生活する時間の中で一番長くいる部屋がリビングです。
内見者・内覧者もリビングでの居心地の良さを購入の判断材料の一つにします。
特にマンションの場合、リビングを気に入ってもらえれば、他の部屋が 多少狭くても売れる可能性が高まります。
キッチン・トイレ・お風呂などの水回り
水回りは清潔感が大切です。
清潔感の他にも
- キッチンの使い勝手
- 家事動線
- 広さ
- お風呂の湯沸かしやトイレのウォシュレットなど各種機能
- 洗面所の収納量
など、とにかく水回りはチェック項目が多いです。
できるだけ清潔にスッキリと整頓しておきます。
バルコニー・ベランダ
バルコニーやベランダも意外と汚れやすい場所なので、 定期的な掃除が必要です。
他にも
- ご近所から覗かれない構造か
- 洗濯物を干すための使い勝手は良いか
などチェックされます。
ステージング
内見者を迎える際、室内をお洒落にアピールする「ステージング」というサービスをご存知ですか?
ステージングというのは、室内をスッキリ綺麗に見せることで印象を良くするサービスのことです。
具体的には、ハウスクリーニングだったり、荷物の一時預かりだったり。
さらには見栄えの良い家具や家電を置きつつインテリアコーディネートをすることで、室内をモデルルームのように魅力的に見せたりします。
有料サービスのことが大半ですが、家の価値を高めたい場合には有効な手段の1つといえます。
家のアピールポイントを事前にまとめておこう
買主にとっては価格だけでなく、住み心地や周囲の環境も購入を検討する際の大事な材料となります。
短い時間でもあなたの家の個性や住みやすさを魅力的に伝えられるよう、あらかじめノートに書き出しておくことがおすすめです。
家の住み心地
- 家事導線の利点
- コンセントの位置
- 収納スペースの数
- 家具の配置ポイント
- 日当たりの良さ …など
周囲の環境
- 登校ルートや学校の状況(ファミリー向け)
- バス停の近さ(ご年配向け)
- 図書館をはじめとする公共施設
- おすすめの近隣スーパー …など
「どんな情報を必要としているのか」
「どんな不安を抱えているのか」
あなたが家を購入した時を思い出しながら考えるとまとめやすいです。
内見当日は買主が気兼ねなく見学できるよう配慮しよう
部屋が明るく見える時間帯を選ぼう
内見の約束時間は、基本的に不動産屋の依頼通りにします。
なぜなら内見希望者はあなたの家だけでなく、複数の家をまとめて見て回るので、当日のスケジュールは不動産屋が管理しているからです。
ただ可能ならば、部屋が明るく見える時間帯を指定できないか「軽く」お願いしてみるのが良いです。
たとえば生活する中で一番長くいるリビングを魅力的にみせるために、
- リビングが東向きなら午前
- リビングが西向きなら午後
に訪問してもらえると明るい室内を演出できます。
しかし内見希望者にも不動産屋にも予定があるので、あくまでも「可能な範囲で」の話であり、基本的には不動産屋の依頼時間に合わせます。
少人数で対応しよう
内見時の家の状況は
「引越し済みで室内が空っぽの方が見学しやすい」という内見者もいれば、
「住んでくれていた方が生活時のイメージがしやすい」という内見者もいて、
意見は色々です。
ただ、立ち会う売主側の人数が少ない方が買主側が見学しやすいことは確かです。
その方が買主は気兼ねなく押入れや戸棚を開けたりと、隅々まで見て回ることができます。
実際、我が家にも何度か内見者がいらっしゃいましたが、その時家にいた家族の人数により、内見者の滞在時間は大きく変わりました。
そして分かったことは、内見当日は家族全員で対応するのではなく、代表者1名ぐらいがちょうど良いということです。
また2階建ての家の場合などは、2階以上の案内は営業担当者に任せ、自分は1階にいるといいです。
そうすることで、売主の前では話にくいクリーニングやリフォームなど前向きな相談も営業担当者としてもらえます。
さらに上述で「家のアピールポイントをまとめておこう」とお伝えしましたが、積極的に内見者に話しかけるのはやめた方がいいです。
内見の邪魔になりますし、セールストークされているような気分を買い手に味合わせてしまうからです。
聞かれた質問にだけ答えるか、あるいは内見者の家族構成に合わせて周辺環境を軽く説明するぐらいがちょうど良いです。
内見・内覧される際に売主側が準備すべきこと まとめ
以上、内見・内覧される際の売主側の3つの準備ポイントをお伝えしました。
- 清潔感のある家だと好印象を持ってもらうために、掃除をすること
- 住み心地や周囲の環境など、買主にとって有益な情報を与えること
- 内見者が見学しやすいよう、当日は小人数で対応すること
では、あなたワックス掛けをお願いね。
おぉ・・・任せておけ!