近い将来マンションを売ろうと考えている場合、「同じ売るなら、高く売れる時に売りたい!」と思うもの。
この記事では「都内の中古マンションを高く売るにはいつが売り時か」についてお伝えします。
都内の中古マンションを高く売却できるのはいつ?
近年、ニュースでは新築マンション・中古マンションの値上がりが何度も報道されています。
特に新築マンションにおいては、2020年の東京オリンピックに向けて、材料費の高騰・現場の人材不足などにより価格が高騰しているといえます。
また中古マンションにおいても、リーマンショック前のミニバブル並みの価格水準に戻りつつあるという内容も目にします。
しかし、この「高く売れる時」がいつまで続くのか、その判断はかなり難しいものです。
ただ都内の中古マンションを売るなら、東京オリンピック開会までが勝負だといわれています。
その頃になれば、それまでに売られた築浅のマンションも中古で沢山売りに出るので、新しいマンションでさえも激しく値崩れすると予想されます。
そうなると中古マンションは半値まで値下げをしても、下手すれば売れなくなるかもしれません。
もし「いずれは都内のマンションを売ろう」とお考えなら、少しでも値上りが続いている今のうちに、高値で素早く売却されるのが賢明かもしれません。
この記事では、直近2年間の不動産流通市場の動向を検証するとともに、いつまで価格上昇が続くのかを考えてみたいと思います。
首都圏不動産流通市場の動向
まず東日本不動産流通機構が公開しているマーケットレポートの内容をご紹介します。
東日本流通機構は不動産会社専用の不動産データベース(レインズ)を運営しており、そのデータベース情報を基に正確な成約単価を収集する事が可能です。
【2015年度マーケットレポート要旨】
■中古マンション
- 首都圏中古マンションの成約件数は2年ぶりに前年度を上回る
- 成約物件の平均㎡単価・平均価格は3年連続で上昇
- 新規登録件数は2年連続で前年度を上回り、㎡単価・価格は3年連続で上昇
■中古戸建住宅
- 首都圏中古戸建住宅の成約件数は前年度比2ケタの大幅増、2年ぶりに前年度を上回る
- 成約物件の価格は2年連続で上昇
- 新規登録件数は2年連続で前年度を上回り、価格は5年連続で下落
■土地(100~200㎡)
- 首都圏土地(100~200㎡)の成約件数は前年度比2割を超える大幅増、3年ぶりに前年度を上回る
- 成約物件の平均㎡単価・価格はともに上昇
東日本不動産流通機構のマーケットレポートによると、中古マンション・中古戸建て住宅・土地すべてにおいて成約物件の価格は上昇していることが分かります。
またグラフからもお分かりいただけるように、首都圏にある中古マンションの成約平米単価は2012年頃から緩やかに右肩上がりでしたが、2014年から2015年にかけては大きく上昇しています。
2014年1月の成約平米単価は41.53万円
2015年12月の成約平米単価は45.44万円
2014年1月と2015年12月では成約平米単価に約4万円もの差が出ています。
成約平米単価が4万円上昇という事は、単純に考えると50㎡のマンションでは価格に200万円もの差が出ることになります(※)。
※分かりやすくお伝えするために、経年による減価償却等は考慮していません。
この東日本流通機構のマーケットレポートからも、中古マンション価格が上昇している事は間違いないといえます。
中古マンションの価格上昇はいつまで続くのか?
では、この中古マンションの価格上昇はいつまで続くのでしょうか。
ニッセイ基礎研究所が2015年1月に発表した、不動産投資レポートにおける不動産価格のピークについてのアンケート結果をご紹介します。
このレポートは不動産・建設・金融・投資顧問などの業務に携わる約200名へのアンケート結果を基に報告されています。
アンケートに回答した半分以上の方が2016年~2017年に価格のピークを迎えると回答する一方で、現在既に価格のピークにあると回答した方も約28%存在しています。
しかし2016年~2019年までと回答した方の合計が70%を超えている事から、現在~東京オリンピック開催前にかけて不動産価格の上昇が続きピークを迎えるという考えの方が大多数のようです。
逆にオリンピック開催時または開催以降と回答した方はほとんどいませんでした。
このアンケートは中古マンションに限定したものではないため、中古マンションの価格推測ということはできないかもしれませんが、十分参考にできるアンケート結果ではないかと思います。
マンションを高く売りたいと考える方にとっては、オリンピック開催前までがマンションを高く売るチャンスと考えられます。
外国人投資家の熱が冷める前に売却しよう
中古マンションや中古住宅を購入する人は、マイホームを持ちたい一般人だけではありません。
海外の不動産投資家も多数います。
そんな彼らが口を揃えて言うことは
「東京オリンピック前の都内のマンションは、株と同じ。早く売り抜けた方が賢い。」
ということです。
実際に過去の開催国を見ても、ソチでは開催決定の発表後の1ヶ月間で不動産平均価格は13%(1平方メートルあたり約58万円)も上昇しています。
海外の不動産投資家は都内に住むわけではなく、値上げを見込んで売却していきます。
まして自国の物件ではないので愛着もなく、売る時の早さはまるで株の売買かのように気軽に売ります。
中古マンションの売り時 まとめ
- 首都圏の中古マンションの成約平米単価は2014年に比べて4万円も上昇している
- 2016年~2017年に価格のピークを迎えると考えている人が過半数を占める
- 2018年頃にかけてがマンションの「売り時」かもしれない?!
以上、中古マンション売却に関する価格推移と今後について考えてみました。
マンション売却をお考えの方は参考にしてみてください。